more
は、テキストを一画面ずつ表示するフィルターである。
本コマンドは基本的な機能だけを備えている。
less 1
は
more 1
をエミュレートし、さらに拡張機能を有する。
オプション OPTIONS
コマンドラインオプションを下記に示す。
オプションは環境変数
MORE
によっても指定される(必ず ``-'' (ダッシュ)を前につけること)が、
コマンドラインオプションが優先される。
-tag -width flag
Fl num
スクリーンサイズ(行数)を整数で指定する。
Fl d
more
は、[スペースキーを押すと続き、'q' で終了。] とユーザーに促し、
不適切なキー入力に対しては、
ビープ音を鳴らす代わりに ['h' キーで操作方法] と表示する。
Fl l
通常
more
は、
^L
(改頁)を特殊文字として扱い、改頁の次の行で停止する。
l
オプションは、この機能を抑制する。
Fl f
画面行数の代わりに、論理行をカウントする。
(すなわち、長い行が折り返されない。)
Fl p
スクロールしない。
その代わりに、全画面消去してからテキストを表示する。
Fl c
スクロールしない。
その代わりに、表示されたままの行を消しながら、上端から各画面を表示する。
Fl s
複数の空行を一行にする。
Fl u
下線を付けない。
Ic +/
各ファイルが表示される前に検索する文字列を指定する。
Ic +num
num
行目から表示する。
[idea*idea] Linuxで使えるクレージーな小技コマンドいろいろ: 環境によりけりで使えたり使えなかったりでしょうが、「25 Even More – Sick Linux Commands」なる記事があったのでご紹... http://bit.ly/fqwh2P
コマンド
more
の対話的コマンドは、
vi 1
をベースにしている。
幾つかのコマンドは、10 進数値を前につけることができる。
下記の説明においてはその数値は k と表されている。
下記文中で、^X は Control-X を表す。
-tag -width Ic
Ic h No または Ic ?
ヘルプ。これらのコマンドのまとめを表示する。
もし他のコマンドをすっかり忘れたのなら、これを思い出すと良い。
Ic SPACE
k 行先を表示する。
デフォルトは現在の画面行数。
Ic z
k 行先を表示する。
デフォルトは、現在の画面行数。
引き数が新たなデフォルトとなる。
Ic RETURN
k 行先を表示する。
デフォルトは 1 。
引き数が新たなデフォルトとなる。
Ic d No または Ic ^D
k 行スクロールする。
デフォルトは現在のスクロールサイズ、最初は 11 。
引き数が新たなデフォルトとなる。
Xo
q
または
Q
または
INTERRUPT
終了する。
Ic s
k 行先にスキップする。
デフォルトは 1 。
Ic f
k 回画面をスクロールする。
デフォルトは 1 。
ファイルに対してのみ動作する。パイプに対しては動作しない。
Ic b No または Ic ^B
k 回画面をバックスクロールする。
デフォルトは 1 。
Ic '
前回検索を開始した場所に戻る。
Ic =
現在の行数を表示する。
Ic / Ns Ar pattern
正規表現に k 回目に合致する文字列を検索する。
デフォルトは 1 。
Ic n
前回指定した正規表現に k 回目に合致する文字列を検索する。
デフォルトは 1 。
Ic !<cmd> No または Ic :!<cmd>
<cmd> をサブシェルで実行する。
Ic v
現在の行でエディタを起動する。
エディタは、環境変数 VISUAL が定義されていれば VISUAL から、
VISUAL が未定義で、 EDITOR が定義されていれば EDITOR で指定されている
ものを起動する。
どちらも未定義ならデフォルトとして vi を起動する。
Ic ^L
画面を再描画する。
Ic :n
k 個目のファイルに移動する。
デフォルトは 1 。
Ic :p
k 個前のファイルに移動する。
デフォルトは 1 。
Ic :f
ファイル名と行数を表示する。
Ic .
前回のコマンドを繰り返す。
環境変数 ENVIRONMENT
more
は、下記の環境変数があれば適用する。
-tag -width Fl
Ev MORE
more
に対する好みのオプションをセットする。
Ev SHELL
使用中のシェル。(通常ログイン時にシェルによってセットされる)
Ev TERM
ターミナルタイプを指定する。
これは more がスクリーン操作に必要とするターミナルの特徴を得るために利用される。
関連項目 SEE ALSO
vi 1
less 1
著者 AUTHOR
Eric Shienbrood, UC Berkeley
Modified by Geoff Peck, UCB to add underlining, single spacing
Modified by John Foderaro, UCB to add -c and MORE environment variable
履歴
more
は、
3.0
に登場した。
この man ページは
現在 Linux コミュニティで利用されている
more
バージョン 5.19 (Berkeley 6/29/88)について書かれている。
ドキュメントの作成に当っては、他の数種類のバージョンの man ページを利用し、
ソースコードの徹底的なチェックを行った。