rcp
は、計算機間でファイルをコピーをするプログラムである。
引き数
file
と
directory
は、``rname@rhost:path'' という形式のリモート計算機上のファイル名、
またはローカルファイル名
(`:' を含んでいない名前と `:' の前に `/' がある名前) である。
-tag -width flag
Fl r
コピー元のうちのどれかがディレクトリの場合、
rcp
はそのディレクトリをルートとするサブツリーをコピーする
(ディレクトリ下の各ファイルを再帰的にコピーする)。
この場合、コピー先もディレクトリでなければならない。
Fl p
p
オプションを指定すると、
rcp
は
umask
を無視して、コピー元ファイルの修正時刻とアクセス権を
コピー先ファイルに保存 (複製) する。
デフォルトでは、コピー先ファイル
file2
が既に存在している場合は、そのアクセス権と所有者は引き継がれ、
コピー先ファイルが存在しない場合は、
コピー先ホストの
umask 2
でマスクしたアクセス権が使われる。
Fl k
k
オプションを指定すると、
rcp
は
krb_realmofhost 3
で決定されるリモートホストの管理領域 (realm) ではなく、
realm
で指定した管理領域におけるリモートホストのチケットを取得しようとする。
Fl x
x
オプションは
rcp
で送るすべてのデータの
DES
暗号化を有効にする。
これにより、レスポンスタイムと
CPU
の利用率に影響が生じるが、セキュリティは向上する。
path
がフルパス名でない場合、
rhost
上のユーザー
ruser
のログインディレクトリからの相対パスとして解釈される。
また、フルパスでない場合に
リモートユーザー名が指定されていないと、
現在のユーザー名のログインディレクトリからの相対パスとして解釈される。
メタキャラクタがリモートマシンのシェルで解釈されるように、
リモートホスト上の
path
を (\, , aa を使って) クォートする必要がある。
rcp
はパスワードを要求するプロンプトを出さない。
このプログラムは
rsh 1
を使ってリモート実行を行い、これと同様のユーザーの認証を必要とする。
rcp
は、コピー元ファイルもコピー先ファイルもリモートマシン上にある場合のような、
第三者によるコピーも可能である。