RCS 入門
チェックイン
できないようにするだけです。
もし扱う \*r ファイルが個人的なもの、すなわち
そのファイルに対して新しいリビジョンをチェックインするのが
あなただけである場合、厳格なロック機構は必要ないでしょう。
厳格なロック機構はオフにすることもできます。
もし厳格なロックモードがオフになっているなら、
\*r ファイルの所有者はロックしていないファイルをチェックイン
することができます(それ以外の人はロックが必要です)。
厳格なロックモードのオンとオフは、
それぞれ以下のコマンドにより行います。
rcs -L f.c 及び rcs -U f.c
もしワークディレクトリに \*r ファイルをまき散らしたく
ないなら、\*r という名前のディレクトリを作成し、\*r ファイルを
すべてその下に移動します。\*r コマンドは \*r ファイルを探すとき、
まず、
RCS
ディレクトリを検索します。この場合も、これまでに述べてきたコマンドは
引数をいっさい変更せずに実行できます(実際は \*r に \*r ファイルと
ワークファイルの対を指示する方法は 3 通りあります:
(a) 両方を指定する、(b) ワークファイルのみを指定する、
(c) \*r ファイルのみを指定する。\*r ファイルとワークファイルは
自由なパスに置くことができますが、\*r コマンドはファイルの対を
インテリジェントに探します)。
チェックインしたときにワークファイルが削除されないようにする
(編集を続けたり、コンパイルしたりする場合)には以下のコマンドを使います。
ci -l f.c あるいは ci -u f.c
これらのコマンドは通常どおり
f.c
をチェックインします。しかし、自動的にチェックアウトも行います。
最初の例ではロックを行い、2 番目の例ではロックを行いません。
このようにすればチェックアウト操作を 1 回省けます。
最初の例は編集を続ける場合に、2 番目の例は単にファイルを
読みたかったりコンパイルしたりする場合に便利です。どちらの場合も、
ワークファイル中の識別用マーカ(後述)が更新されます。
ci
にチェックインするリビジョンの番号を指定することができます。
それまでのリビジョンが 1.1、1.2、1.3... だったときに、以下の
コマンドによりリリース2 を開始することができます。
ci -r2 f.c あるいは ci -r2.1 f.c
これにより、新しいリビジョンには番号 2.1 がつけられます。以降、
ci
はこの
ファイルの新しいリビジョンに 2.2、2.3...と番号をつけていきます。
対応した以下の
co
コマンド
co -r2 f.c 及び co -r2.1 f.c
は、リビジョン番号が
2. x
である最新のリビジョン、リビジョン 2.1 をそれぞれ
チェックアウトします。
co
にリビジョン番号を指定しない場合、幹(trunk)の上の最新のリビジョン
(すなわち、x.x の形式で最大のリビジョン番号を持つリビジョン)が
チェックアウトされます。リビジョンの枝(branch)を用いるためには 3 つ
以上の番号が必要になります。
たとえば、1.3 から枝を作成するには、以下のコマンドを実行します。
ci -r1.3.1 f.c
これにより、リビジョン 1.3 上に番号 1 の枝を作成し、
枝上の最新リビジョンとして 1.3.1.1 を割り当てます。
枝の詳細については
rcsfile (5)
を参照してください。
Software\*-Practice & Experience
15 ,
7 (July 1985), 637-654.